顎関節症とは?
顎関節症とは口を開閉するときに動くあご(顎)の関節、すなわち顎関節に次のような症状が見られる病気のことをいいます。
- 顎が痛い(顎関節痛)
- 顎の関節で変な雑音がする
- 口が開かないなどの運動障害がある
これらの症状のうち、いずれかひとつでも該当すれば、顎関節症である可能性があります。ただし顎の骨折、顎関節の脱臼、打撲、感染、腫瘍、関節リウマチ、その他先天性の異常などがある場合は顎関節症ではありません。これらの病気ではないにもかかわらず、上記の症状が見られる場合を顎関節症といいます。
顎関節とは口を開け閉めしたり、物を食べたり話したり、また下顎を動かす関節でもあり、両耳のすぐ前方にあります。よく誤解されることですが、上顎を動かすことはできません。 ところで、下顎の最後部には下顎頭という細長い部分があり、これが回転しながら前方に移動することによって下顎が動きます。また、下顎頭の上にある頭蓋骨が窪んで下顎頭がすっぽりと収まる場所を、側頭骨の下顎窩といいます。つまり、顎関節は下顎骨と側頭骨という二つの骨からできているのです。 また、顎関節は関節包という靭帯と外側翼突筋で覆われ、内部の関節腔には関節円板、前部付着装置、後部付着装置、そして関節液などが入っています。