新型コロナウイルス感染症では多くの場合、咽頭痛や微熱などの風邪のような症状が1週間ほど続き、自然に治っていきます。無症状でなんともない人を含めると8割の人にとってはたいしたことがない病気です。しかし高齢者を中心として15%は重症肺炎となり、5%は致死的な急性呼吸促進症候群(ARDS)となります。
コロナ患者の中で重症化する人を発症直後に予測できると、救命率を高めることができます。日本人患者3376人で入院時の重症度を予測できる因子を調べた研究です。その結果、高齢、男性、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病、肥満、高血圧がリスク因子であることが分かりました。
別に入院後の最悪の重症度を予測する因子や致死率を予測する因子についても調べられました。その結果、最悪の重症度を予測する因子として脳血管疾患、肝疾患、腎疾患、透析、固形腫瘍、高脂血症が加わりました。また、致死率については肥満、高血圧、高脂血症の影響低かったことが分かりました。