シェーグレン症候群は、主に口腔や眼などの乾燥症状を主訴とする膠原病(自己免疫疾患)の一つで、最も深刻なドライマウスの症状を示す病気でもあります。患者の男女比は1:15と圧倒的に女性が多く、年齢層は40~60歳代で特に50代の更年期前後に好発することが特徴です。また、関節リウマチ患者の約2割がシェーグレン症候群を合併していると見られています。
シェーグレン症候群に起因するドライマウスは、唾液腺のみならず涙腺(ドライアイ)、気管・気管支(鼻の乾燥・気管支炎)、消化管・膵臓(胃液・膵液の分泌低下)、膣分泌腺感染など全身に障害が起こる場合があります。さらに、全身の倦怠感や発熱、関節腫脹、間質性肺炎、高グロブリン血症に伴う紫斑、糸球体腎炎などを合併するケースもあります。