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フォーカシングとからだ

論文・記事 2021年11月15日

ものごとを経過懸した際にはっきりとした言葉では言い表せないもやもやとした感覚が生じることがあります。好き嫌いなどもはっきりせず、どのような感情を抱いているかもはっきりしません。しかし、からだでは感じ取っています。このような感覚を「フェルトセンス」といい、これをはっきりとさせて治療につなげる心理療法がフォーカシングです。
医療者は患者が語るフェルトセンスを自分の知のパターンのどれかに当てはめようとします。私の場合は「口の中がネバネバする」という症状を聞けば、「歯周病」「ドライマウス」「口腔異常感症」「痰湿」「痰熱」といった病名や弁証を思い浮かべてしまいます。このような知のパターンがフェルトセンスをキャッチし損ねてしまうことになります。
患者のフェルトセンスをキャッチするためには、治療者はただただ患者の話に耳を傾ける必要があります。このようなひらかれた姿勢で関わることは、とても大変なことです。

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