大塚製薬のムコスタは胃粘膜増強作用を持つ胃薬であり、今では物質特許が切れてジュネリックが多数販売されています。ムコスタはムチンやプロスタグランジンを増やす働きがあり、これによって胃粘膜が保護され、胃潰瘍を予防したり治療したりする効果があります。
ムコスタは胃粘膜だけでなく、結膜からのムチン産生を増やす効果もあります。結膜の杯細胞がムコスタの働きで増加し、肺細胞から産生されるムチンが増加す るためです。このため、ムコスタ点眼薬が2011年に医薬品として承認され、ドライアイ治療薬として使用されています。
ドライアイに有効であるならば、ドライマウスにも効きそうです。2009年の論文でシェーグレン症候群に対してレパミピドを用いたところ唾液量が増加したというものがありました。ドライマウスの治療にムコスタが保険適用されればありがたいと思います。
http://europepmc.org/abstract/med/19089532
http://europepmc.org/abstract/med/19089532