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リグロスによる歯槽骨再生

学会・研究会 2021年06月12日

歯周外科手術の際に肉芽組織や歯根面に付着した歯石などの感染物を除去します。術後は組織修復が起こるのですが、その際に歯肉上皮細胞の成長速度が速く、歯槽骨欠損部は歯肉上皮細胞で覆われて歯槽骨の再生が起こりにくくなります。
リグロスは塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)を有効成分としています。bFGFは歯根膜由来細胞や未分化間葉系細胞の増殖を促進し、次いで骨芽細胞、セメントが細胞の増殖を促進します。一方で、歯肉上皮細胞の増殖にはほとんど関わりません。このため、歯槽骨再生が起こりやすくなります。
深くて狭い骨欠損がある場合はリグロスと歯根膜由来細胞などで十分な骨再生が生じます。広くて大きな骨欠損がある場合は足場となる材料が必要となります。私は自家骨を採取して粉砕し、足場として利用しています。

リグロスによる歯槽骨再生

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