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リリカ

診察法・検査法 2017年07月22日

活動電位がシナプス前終末部に到達すると、電依存性カルシウムイオンチャンネルが開き、カルシウムイオンがシナプス前終末部に流入します。カルシウムイオンはSNAREタンパクと結合し、その構造を変化させます。変化したSNAREタンパクは小胞膜とシナプス前膜に結合し、小胞内に存在するグルタミン酸やサブスタンスPが放出されます。その結果、活動電位が伝達され、脳で痛みを感じるようになります。
リリカ(薬剤名:プレガバリン)はカルシウムイオンチャンネルを閉じることで痛みを抑える働きがあります。シナプス前終末部にあるN型カルシウムイオンチャンネルはα、α2、β、γ、δの5つのサブユニットが組み合わさってできています。α2とδのサブニットが結合したα2δリガンドは正常な痛みの場合には特段働いていません。しかし、神経障害性疼痛が生じるとα2δサブユニットの発現が亢進し、電依存性カルシウムイオンチャンネルを活性化します。プレガバリンはこのα2δサブユニットに結合し、神経障害性疼痛の発生を抑えます。αサブユニットを介した通常の痛みは抑制しないという特徴があります。

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