九州大学病院口腔顔面痛外来の坂本英治教授の講演です。坂本先生は三叉神経損傷に対して星状神経節ブロック(SGB)が実施されています。SGBには多様な働きがありますが、主に血管拡張による血流増加により損傷した神経の修復を助けることを期待して実施されます。
三叉神経の損傷による変化は早期に現れるものと遅れて生じることがあるものに分かれます。早期に現れるのは麻酔がかかったような鈍い感覚です。この症状に対してSGBは有効です。遅れて現れるのはピリピリとした違和感や痛みで、こちらはSGBが効きにくく、薬物療法が中心となります。