学生の頃はHistiocytosisという病名で習った病気が、ランゲルハンス細胞に起因することがわかり病名変更されました。ランゲルハンス細胞は樹状細胞やマクロファージと同様に抗原提示細胞ですが、この細胞がモノクローナルに増殖する異常が生じ、組織破壊が起こります。
生後6か月のこの症例では顎骨から峡部にかけて、単房性の腫瘤が形成されました。また、体幹部の皮膚に出血班を伴う皮疹が認められました。抗がん剤のビンブラスチンとステロイドホルモンのプレゾニゾロンを用いた化学療法により、腫瘤が縮小し、その後増殖傾向はありません。