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動脈硬化と歯周病

病気 2020年09月11日

動脈硬化とは、動脈の壁が厚くなったり硬くなったりすることにより血液の流れが悪くなった状態をいいます。動脈の壁にコレステロールや脂肪が溜まり、粥腫(プラーク)と呼ばれる軟らかい塊ができる粥状動脈硬化が動脈硬化の代表例です。
動脈硬化は心臓を取り巻く冠動脈や脳に血液を送る頸動脈、大動脈、腎動脈、下肢動脈などに生じますが、血液の流れが悪くなると大動脈瘤のように動脈が膨らむこともあります。さらに動脈内の粥腫が破れると血栓が生じ、心筋や脳に流れ込んで血管を塞ぎ、血流が途絶すると心筋梗塞、脳梗塞、腎梗塞、(足の)閉塞性動脈硬化症などを引き起こすのです。
歯周病と動脈硬化との関連が報告されています。歯周病菌は血管に入って全身を流れるため、動脈硬化が生じている部分でも歯周病菌が存在し、動脈壁に棲みついた歯周病菌が内毒素を出して動脈硬化を引き起こします。また、歯周病の病変部で産生された炎症性サイトカインという情報伝達物質が動脈硬化部に辿り着くと、単球や血管内皮細胞が活性化され、動脈硬化が進行すると考えられています。

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