わが国における口腔がんの罹患率はがん全体の約2%に過ぎませんが、この数値は白血病を上回っています。口腔がんは生命に関わる重大な病気であることはもちろんですが、その最大の特徴は私たちが生きていくうえで必要不可欠な「食べる」「飲む」「話す」「呼吸する」といった口の機能が大きく損なわれるということです。つまり、口腔がんにかかるとQOL(生活の質)が著しく低下してしまう可能性があるのです。
口腔がんの原因としてはタバコとアルコール、口腔内の不衛生、虫歯や入れ歯、食事による慢性的な刺激、また栄養不良やウィルスが挙げられています。総じて、口腔がんに最もかかりやすいタイプは50歳以上の男性で、飲酒時にタバコを吸う習慣のある人ということができます