口腔ガンを含む頭頚部ガンは、次のように病期が分類されています。この分類は、わが国を含む世界中の医療機関で共通です。
T1 最大径が2cm以下の腫瘍
T2 最大径が2cm以上4cm以下の腫瘍
T3最大径が4cmを超える腫瘍
T4骨髄質、舌深層の筋肉(外舌筋)、上顎洞、皮膚など隣接組織に浸潤する腫瘍
Tとは原発腫瘍を指します
なお、正確に病期分類を行うためには十分な視診と触診の他、CT検査やMRI検査などの画像診断が必要不可欠です。
また、一般的に口腔ガンの治癒率は他臓器のガンと比べて悪いものではありません。腫瘍自体が小さめで頸部リンパ節への転移がないケースでは、通常良好といえるでしょう。ただし、より大きな腫瘍や頸部リンパ節転移がある場合には、それだけ治癒率が悪くなります。口腔ガンの中で最も発生頻度が高い舌ガンでは、各病期別の5年生存率は1期が約80%、2期は約70%、3期が約60%、そして4期が約30%となっています。