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口腔顔面痛の治療

心理療法 2019年07月29日

痛みのコントロールの重要性について
痛みが慢性化して長く続くと、私たちは痛みのことばかりを考えてしまいます。それは、脳の中の「痛みを感じる部分」と「感情をコントロールする部分」が非常に近接しているため、感情が痛みの感じ方に大きな影響を受けるためです。また、毎日痛みについて繰り返し考え、「今日は昨日より痛い」「このままずっとこの痛みが続くのではないか」などと痛みを分析していると、脳の「痛みを感じる部分」と「感情をコントロールする部分」が刺激されて痛みの神経回路がヒートアップし、過剰な活動を始めてしまいます。つまり、痛みにとらわれればとらわれるほど、痛みは増すということです。
さらに、こうした状態が習慣化すると、困ったことに脳の痛みの回路が勝手に働き続け、実際には身体に何の異常もないにもかかわらず、激しい痛みを感じるようになります。そして、最終的には脳の中の痛みを解釈する部分にまで異変が生じ、からだの一部分を少し指で押しただけでも痛みを感じるようになってしまうのです。
当然のことながら、この段階までくると治療はかなり困難となります。従って、心理療法(サイコセラピー)や薬物療法などを取り入れた治療を行うほか、積極的にご自身で痛みをコントロールする方法を身につけることが大切です。

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