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口臭の原因となるにおい物質

口臭 2024年11月14日

口臭の原因となる物質は実に多種多様で、ガスクロマトグラフィー質量分析計により694種もの物質が検出されています(Velde、2009年)。中でも口臭の主な原因物質である揮発性硫黄化合物は、温泉で嗅ぐあの硫化水素の臭い、卵の腐ったような硫黄特有の臭いを持っています。

また、揮発性硫黄化合物には硫化水素の他にメチルメルカプタンやジメチルサルファイドが含まれ、つんと鼻を衝くいやな臭いを放ちます。メチルメルカプタンは靴下の臭い、ジメチルスルファミドは生ごみ臭といえば合点がいくでしょう。揮発性硫黄化合物はシステインやメチオニンという硫黄を含んだアミノ酸(含硫アミノ酸という生き物の体を構成している重要な成分)が分解されて生じた物質なのです。

上記以外にも、口臭の原因となるにおい物質が多数確認されています。

カダベリン

  • カダベリンとは「死体のような」を意味する英語の形容詞 “cadaverous” からついたもので、文字通り動物の腐敗臭がします。これは魚や肉が腐るときに発生するアミンの一種です。

アセトン

  • 甘酸っぱいにおいです。糖尿病になると糖分(ブドウ糖)が利用されず、アセトンやヒドロキシ酪酸といったケトン体に変換されます。また、肥満やお酒の飲み過ぎでもアセトンが産生され、独特の口臭となります。

プロピオン酸

  • 酸っぱく不快なにおいです。味噌やチーズなどの発酵食品に含まれ、口腔内の細菌が代謝する際に発生します。

フェノール

  • 消毒薬のにおいです。糖分がアルコール発酵されると生じます。

イソ吉草酸

  • 口腔内の嫌気性菌が産生する低級脂肪酸の一種で、足の不快なにおいや靴下のにおいと表現されます。

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