器質的な原因が特定できる味覚障害や口臭症に対しては、その問題に対応すれば改善します。味覚障害や口臭症に対して、亜鉛補充療法や歯周治療で改善できることは多々あります。
口臭症に対しても、証ごとに有効な漢方方剤が紹介されています。しかし、器質的な異常が見当たらない口臭症、すなわち生理的口臭症や心理的口臭症に対して漢方薬を用いて症例報告はほとんどありません。
この論文では器質的な異常が見当たらない味覚障害や口臭症に対しての治療経験が報告されています。報告された2症例は脾虚からくる気虚が認められたため、補中益気湯が投与され、改善し、6週後にはいずれも治療終了となりました。