唾液は全身の健康状態のバロメーターであり、たくさんの役割を担う大変重要なものです。唾液に含まれる消化酵素が消化を助ける他、抗菌 物質が口の中に棲む細菌の増殖を抑え、粘膜を保護したり若返らせる作用もあります。また、唾液が減少すると口の乾きだけでなく、「長時間話しにくい」「乾 いたものを食べにくい」「食べ物を飲み込みにくい」「舌が痛い」「舌がザラザラする」「味がよくわからない」「入れ歯が合わない」「唇が乾いてひび割れ る」など、実に様々な症状があらわれます。
たとえば実際に診察すると、ドライマウスに特有の虫歯(歯の先端や歯茎に近い部分など)の増加や 歯と義歯の汚れ、舌や頬の粘膜の発赤などが目立ち、その他にも舌がツルツルあるいはしわしわになる、口唇炎や口角炎など唇の荒れや痛みがよく見られます。 また最近の研究により、これらの合併 症の一部はカビの一種であるカンジダ菌の増殖によることが明らかになっています。また、唾液の減少によって口腔内が乾燥すると口臭が発生しやすくなりま す。
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