合病とは異なる経が同時に邪を受けて同時に発病したもののことです。これに対して併病とは一つの経の病が治癒しないうちに他の経に伝経して、他の経の症状も見られるものをいいます。傷寒論に出てくる太陽と陽明の合病とは、太陽病経症の症状と陽明病経症の症状が同時に見られるものです。
太陽病経症の症状は浮脈、悪寒、無汗、頭項強痛です。陽明病経症の症状は面赤、目痛、鼻乾です。太陽陽明合病は両者の症状が現れ、解表することにより、裏を元に戻します。具体的には、下痢があるときに葛根湯を、嘔気があるときは葛根加半夏湯を用います。