細胞膜の表面にはナトリウムチャンネルがあり、侵害受容刺激により細胞外からナトリウムイオンが細胞内に流入し、活動電位が発生します。その結果、痛み刺激が脳に伝達され、痛みを感じます。局所麻酔薬はナトリウムチャンネルをブロックし、活動電位の発生を抑えることで痛みを感じなくさせます。
局所麻酔薬自体は陽イオンですが、水素イオンと結合した水溶液としてシリンジなどに詰められています。イオン型は細胞膜を通過できないため、通過する際は水素イオンが取れた非イオン型となります。細胞内に入ると再び水素イオンと結合してイオン型に戻り、ナトリウムチャンネルを細胞内から塞ぎます。