この日の講演に烏賀陽君の担任であった川瀬勝也先生が参加していました。夏休みに保護者面談があり、川瀬先生は一人当たり1時間かけてじっくりと面談したそうです。烏賀陽君のお母さんとの面談では通り一遍の話が尽きた後に、やおらお母さんから「息子をなんとかしてください」と懇願されたそうです。
烏賀陽君は成績が悪いわけでもなかったのですが、お母さんにとっては歯がゆいところがあったようです。川瀬先生は1週間連続で朝6時に烏賀陽家を訪れ、1時間個人授業をしたそうです。技術家庭科の先生ですが、高校1年の英語と漢文の教科書を烏賀陽君に覚えさせたそうです。その後に暗唱させてみると、烏賀陽君は課題とされた範囲を完璧に覚えていたそうで、川瀬先生はその能力に驚いたそうです。
中学校の先生が落ちこぼれでもない一生徒に対してそこまで対応したことに驚きました。烏賀陽君にとっても私にとっても、同志社中学はよい学校だったのだと思います。