口腔粘膜の白色病変や紅色病変がみられる慢性炎症性角化疾患が扁平苔癬です。扁平苔癬には丘疹型、網状型、白斑型、萎縮型、びらん型、水泡型があります。水泡型扁平苔癬は類天疱瘡や扁平苔癬類天疱瘡とよく似た症状で、鑑別が難しいといえます。
類天疱瘡や扁平苔癬類天疱瘡では抗基底膜抗体(抗BP180 抗体)が発現していますが、水泡型扁平苔癬ではみられません。類天疱瘡は上皮下の水泡形成と好酸球の浸潤を特徴とし、
扁平苔癬類天疱瘡は上皮下の水泡形成とリンパ球の浸潤を認める症例が多いのですが、違いがはっきりしない場合もあります。