大阪大学顎口腔機能治療学教室の阪井丘芳教授の特別講演です。阪井先生はコロナウイルスがヒトの細胞に侵入する門戸となるACE2が唾液腺の導管上皮細胞に集中して発現していることを見つけました。
コロナウイルスは鼻から入って肺に侵入するのではなく、口から入って唾液腺に住み着くと予想されます。唾液腺を根城とし、会話中に唾液の飛沫が飛び、別の人に乗り移っていきます。高齢者では唾液を誤嚥することでコロナウイルスが肺に入ります。これが阪井先生の仮説です。
Usami, Yu, et al. “Brief communication: Immunohistochemical detection of ACE2 in human salivary gland.” Oral Science International 18.2 (2021): 101-104.