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歯の移植

治療法 2024年09月10日

最先端医療と名高く話題性の高い臓器移植も、今や珍しいニュースではなくなりました。ところで、心臓・肝臓・腎臓・肺・角膜・骨髄などの臓器と同様に、歯も移植できるという事実をご存知でしょうか。

これを歯牙移植と総称し、中でも自らの不要な智歯(親知らず)や抜歯の必要な臼歯を欠損した箇所に移すことにより機能回復をはかる治療法を、自家歯牙移植と呼びます。歯の移植を行う、いわば最先端の歯科治療法です。

歯の移植の最大のメリットは、歯を支える組織である歯根や骨を誘導する歯根膜(顎骨に歯を固定させる靭帯のような組織)も同時に移植できることで、とりわけ歯根膜の移植により咬合・噛み心地が正しく脳に伝達されるため通常の歯の感覚を保つことが可能となり、また顎骨に根付いて融合することにより新たな骨が形成されます。この点がインプラントとの決定的な相違なのです。

このようにご自身の臓器(歯)や組織(歯根・歯根膜など)を有効利用する自家歯牙移植は、いわば輸血時における自己血の使用と同様に免疫システムによる拒絶反応やウイルス感染の恐れのない、最も安全性の高い有望な治療法といえるでしょう。

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