気逆が進んで狐憑きの状態になった場合に甘麦大棗湯を用いると短期間に普通の状態に戻るということらしいです。心室細動は心停止に結び付く重篤な状態ですが、AEDで除細動すれば瞬間的に改善します。同様に気がおかしくなったときに甘麦大棗湯を用いるとすぐによくなるので、シンポジストの南澤先生は「気の除細動器」と表現されました。
患者さんはこの狐憑き状態のことを振り返って「自分で自分をどうしてよいかわからなかった」といいそうです。また、服用後は「人生が変わった」と感じるそうです。
腹診では腹直筋の抵抗があるにもかかわらず、上腹部を圧迫すると何の抵抗もなく手が吸い込まれるように沈んでいくということです。これを「羽毛腹」といいます。