板阪和雅先生(板阪内科小児科医院)の2症例目は、気分の浮き沈みの問題でした。問診からは気虚、血虚、肝鬱気滞、風寒、心腎虚、心肝虚などが疑われました。半夏厚朴湯と麻黄附子細辛湯を処方しましたが、無効でした。頓服として処方した香蘇散を服用したときだけ効果があったため、香蘇散のみの連用に切り替えました。2か月服用を続けると、気分の浮き沈みが完全に消失しました。気滞によって風寒の邪の侵入を防げなくなっていたために気分の浮き沈みが大きくなっていたようでした。
気分の浮き沈み
学会・研究会 2023年09月20日