慢性痛患者によくみられる不適切な行動的特徴は3パターンあります。
1.過活動とぶり返し
痛みを考えないようにして無理して活動を続け、痛みが強くなりすぎて活動できなくなります。しばらく休憩すると痛みが和らぐため、また懲りずに過度の活動を再開します。このようなタイプには活動と休息の割合を適正化するペーシングが必要です。ページングを実施するためには、どの程度の活動で痛みが強くなるのか、ベースラインを知る必要があります。ベースラインの8割ほどの活動をすれば休息に入ります。
2.不活動と恐怖回避
活動すると痛くなるために休息が続きます。思い立って活動するとやはり痛みが生じるので、すぐに休息に入ります。快活動を伴うような行動活性化が必要です。また、活動により恐れていたような痛みが生じるのかを確認する行動実験を行います。
3.使い痛み
痛くても活動せざるを得ない状況の場合、活動することによって痛みが増加していきます。このような場合への介入法について、今回のWebセミナーでは言及さませんでした。