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第9回 日本口臭学会  レポート

学会・研究会 2018年08月23日
 第9回日本口臭学会学術大会に7/28.29に参加してきました。本大会のテーマは「口臭症患者のNBMを考える」というものです。NBMとEBMとは何かというと、NBMとは「臨床における物語りと対話」というもので患者の心からの語りを医療者が真剣に受け止め、対話をしてそれを深め問題の解決を図ろうとする医療です。EBM(疾患病態や治癒過程を科学的検証と科学的根拠に基づいて捉える)とは逆の考え方です。
通常の歯科治療ではEBMに重点を置いた治療になりますが、口臭治療ではEBMのみの治療は難しくなってきます。NBMとしてはどのようにしていくと良いのかという講演を、国際医療福祉大学三田病院精神科病院教授の平島奈津子先生が「歯科領域での心理療法~力動的な観点から~」という演題で話されました。心理療法についてはもちろんですが、日頃診療されている時に気をつけていることも含め、詳しく話されていました。日々の診療の中で出来ているかなと思うところも多少はあるかなと思いつつも、やっぱりまだまだだなぁと感じることが多々ありました。心理療法を実施する上で重要なスキルは 受容、傾聴、共感です。この3つが出来てこそ、治療者と患者との間で 治療同盟=協力 が成り立ちます。治療者としてただ聴いて受け止め共感するのではなく、ポイントがあるのですが、実際の診療中に完璧にするにはかなり鍛錬が必要ということを再認識しました。これからも心理療法を勉強していく意欲がわいてきました。
梅﨑

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