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粘液のう胞

症状・病態 病気 2017年12月25日
粘液のう胞とは
下唇の粘膜が、半丘状にぷくっと膨れる場合があります。これは中に唾液がたまり、風船のように膨らむことによって生じたもので、「粘液のう胞」といいます。皮下組織に汗腺があって汗が分泌されるように、唇の粘膜下には多数の小唾液腺があり、唾液を分泌しています。従って、唇を噛んでしまって小唾液腺が傷つくと、唾液が正常に分泌されず粘膜下で溜まってしまうことがあり、粘液のう胞が生じるのです。
 
粘液のう胞の特徴
粘液のう胞は直径5mm前後の半丘状の粘膜の膨らみで、粘膜と同程度の柔らかさです。色も周囲の粘膜と似た色で、粘膜の表面や周囲には異常が見られません。また、粘膜が傷ついた直後でない限り、痛みもありません。しかし、何かの拍子にのう胞部分の粘膜が傷つくと、のう胞が破れて中の唾液が出てきます。一旦しぼんで小さくなったのう胞は再び大きくなりますが、自然に治ることはほとんどなく、傷ついた後はしばらく痛む場合もあります。また、のう胞が何度もつぶれて再び大きくなることを繰り返すと、徐々に表面が硬く白っぽくなります。やがてのう胞が直径1cmほどに成長すると、表面の粘膜は薄く、色は青紫色がかってやや暗くなり、内部が透けて血管が見える場合もあります。
 

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