慢性疼痛診療ガイドライン2021では慢性腰痛、頭痛、口腔顔面痛、帯状疱疹後神経痛など、疼痛ごとに章立てされています。その中でユニークなのは肩こりの章が設けられていることです。このガイドラインは日本語版と英語版がありますが、英語版ではChronic Neck and Shoulder Pain (Katakori) と表記されています。肩こりはPainではありませんが、英語では表現しようがないのでしょう。
肩こりの診断、治療、予防についてクリニカルクエッションが挙げられていますが、エビデンスに乏しくて推奨されているものはありません。
肩こりの診断・評価
多裂筋、頭頂筋、頭半棘筋の体積減少
僧帽筋血流量や酸素化ヘモグロビンの減少
肩こりの治療
NSAIDs貼付薬
トリガーポイント注射
運動療法(筋力増強運動、柔軟性運動、有酸素運動、ヨガ、ピラティス)
低出力レーザー
鍼治療
認知行動療法、心理教育
肩こりの予防
運動介入