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舌の縁が痛い

学会・研究会 2023年01月07日

舌の痛みが2か月間続いていました。甲状腺機能低下症があり、レボチロキシンナトリウム(チラージン)を内服していました。加味逍遙散を処方したところ、舌痛はやや軽減しました。

その後、胃酸の逆流が舌痛の原因ではないかと考えた内科医から、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)を投与されました。この薬がレボチロキシンナトリウムの働きを妨害していたことが後でわかりました。そのために甲状腺機能低下症が悪化し、その症状として神経障害が生じ、舌痛につながったようです。胃酸を抑える薬を中止すると、甲状腺機能が正常化し、舌痛も改善しました。

レボチロキシンナトリウムは胃を通過する際に胃酸で溶解され、小腸から吸収されます。プロトンポンプ阻害薬により胃酸の分泌が抑制されると、レボチロキシンナトリウムの胃酸による分解が阻害され、吸収が抑制され、甲状腺機能低下症が悪化したようです。

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