骨粗しょう症治療薬であるビスホスホネートの副作用に顎骨壊死があります。このような副作用があることが分かって以来、ビスホスホネート使用中の患者さんの歯が保存困難となった場合に、歯を抜くべきか、それとも温存すべきか、悩ましい問題でした。
当初はこれが正解であると明確に証拠がある治療法は存在していませんでした。しかし、歯を抜く必要がある患者さんは目の前にいます。断片的な情報を基に何らかの対応が迫られました。
私が今まで続けていた方針は、ビスホスホネートを休薬せずに直ちに抜歯するということです。抜歯後は骨面が露出しないように抜歯窩を封鎖します。
その後、この方針で問題なかったという証拠が徐々に集まってきていて、ほっとしています。