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虐待のにおい

学会・研究会 2021年08月10日

精神科医の鷲山拓男先生(とよたまこころの診療所)は親、特に母親による児童虐待について講演されました。被虐待児は口腔衛生状態が悪く、虫歯も多く、口臭が発生していることも多いといえます。虐待する母親についても不衛生で臭っていることが多々あります。
子供や親の臭いを嗅ぎ取り虐待に気づく機会が歯科検診の場です。虐待する母親は小児科検診には子供を連れてこなくても、歯科検診には連れてくる傾向があります。子供の歯の手入れは大変で困り果てる母親が少なくありません。そのような母親にとって歯科検診は相談しやすい場です。歯科検診の結果は「虫歯何本」といったように数値ではっきりと表れ、継続して検診すると変化もとらえやすいので、虐待を発見しやすくなります。
虐待を見つければ、善意や熱意や正義で指導するのではありません。虐待する母親は支援を切望しています。虐待を早期に見つけて支援の機会を増やしていくことが大切です。


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