ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

診断の最終的な決め手となる検査

診察法・検査法 2015年12月16日

頬粘膜が白い、舌粘膜にできものができた、口唇の粘膜下にぐりぐりがあるなどといって、ガンではないかと心配して来られる患者さんが少なくありません。見たり触ったりして診察しても、それが何物なのわかることは多くありません。
ガンかどうかは病変部分の粘膜表面をこすって検体を採り、細胞診をすれば
プレパラートおよその見当をつけることが可能です。しかし、確実なことは細胞診ではわかりません。結局、病変部分を切り取って病理組織検査をすることになります。
当クリニックで実施する組織検査の中でもっとも頻度が高いのはシェーグレン症候群を疑うドライマウス症例に対する口唇生検です。 Greenspanの分類でgrade3か4の場合にはシェーグレン症候群の可能性が高くなります。白板症や扁平苔癬も病理組織検査を必要とする代表的な 口腔粘膜病変です。

組織標本の作製

病理組織検査では切り取った組織をホルマリン漬けにし、その後幾つかの断片に分割します。切りだした断片は脱脂、脱水という手順を踏んだ後に溶かしたパラフィンに付けて固めます。
パラフィン内に包埋された組織片をミクロトームという機械で薄くスライス(薄切)します。薄切した標本をスライドガラスの上に乗せ、ヘマトキシリン・エオジン液で染色します(H-E染色)。骨や歯を含む標本の場合は染色前に脱灰という手順も加わります。


ページの一番上へ