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軟口蓋への脂肪注入

論文・記事 2021年06月03日

口蓋裂に対する口蓋形成術後に残る問題として、鼻咽喉閉鎖不全があります。軟口蓋内部を走行する口蓋帆挙筋の動きが悪いと、口から発生する際に軟口蓋と咽頭後壁がしっかりとくっつかなくなります。その結果、口から出るはずの空気の一部が鼻に漏れ、「パ」「バ」「タ」「ダ」「カ」「ガ」といった破裂音が正しく発音できなくなります。
鼻咽腔閉鎖不全症に対してはスピーチエイドという装置を装着したり、咽頭弁形成術を行ったりします。古郷先生の新しい試みは軟口蓋に脂肪組織などを注入して軟口蓋を厚くし、咽頭後壁にくっつきやすくする方法です。
Isomura, Emiko Tanaka, et al. “Endoscopic soft palate augmentation using injectable materials in dogs to ameliorate velopharyngeal insufficiency.” Plos one 15.9 (2020): e0238646.
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0238646

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