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陽実陰虚

診察法・検査法 2013年11月01日
熱には実熱と虚熱があります。人間の体は陰と陽のバランスが取れていていずれも過不足がない状態が正常な状態です。陽が亢進すると(陽亢)、陰と陽のバランスが崩れ、熱が生じます。一方、陰が不足しても(陰虚)、陰と陽のバランスが崩れ、熱が生じます。前者の熱を実熱、後者の熱を虚熱といいます。実証の熱と虚証の熱といっても構いません。
陽が亢進すると同時に陰が不足している虚実夾雑証の場合には実熱と虚熱の両方が発生します。この熱を陽実陰虚の熱といいます。陽実陰虚の場合には清熱剤で実熱を取ると同時に補血剤で虚熱を取る必要があります。

陽実陰虚に対しては芩連剤と四物湯の組み合わせで対応できます。温清飲は芩連剤の代表格の黄連解毒湯と補血剤の基本となる四物湯の組み合わせで生薬が構成された方剤です。陽気の亢進による熱が続くことによって、陰を損なっている、即ち栄養や水分などの物質面の枯渇が生じている状態に対して温清飲を用います。
上気道の炎症に対応するように温清飲を変えたものが柴胡清肝湯です。また、皮膚の疾患に対応するように温清飲を変えたものが荊芥連翹湯です。


 

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