頬粘膜が左右対称(どちらも下の奥歯のすぐ横付近のみ)に白くなっています。粘膜に線状の凹凸があるように見えます。凹凸があるから白く見えているだけのようで、引き伸ばすと正常な色に見えます。引き伸ばした時だけ、直径2mmくらいの白くて丸いできもののようなものが複数見えます。
2020年から喘息の吸入ステロイドを服薬していることから、口腔カンジダかもしれないと思いましたが、痛みなど自覚症状はありません。過去の写真を見返すと、2022年の時点で既に同じ箇所が白くなっていました。ちなみに非喫煙者で日本人です。貴院HPにて白色浮腫という病名が紹介されており、これに近い症状に思えたのですが、可能性はありますでしょうか?
2軒の歯科へ行きましたが、検査を希望してもしてもらえず、赤チン塗布されたり、コンクールFを渡されたり、フロリードゲル5g(1日計5gを4回に分けて1回あたり1.25gずつ服薬指示)を7本渡されただけです。それでも改善せず、何なのかも分からないままです。ちなみに赤チン塗布やフロリードゲルで、数日間は白いのがマシになったように見えましたが、すぐ元に戻ってしまいました。
自覚症状はありませんが、妻からは感染が心配だと言われ、非常に困っております。
【回答1】口腔外科総合研究所 樋口均也
頬粘膜が白くなる病気にleukoedemaがあります。leukoは白、edemaは浮腫を意味するため、当院のHPには日本語で白色浮腫と紹介してきました。しかし、今回のご質問を受けて調べてみると、白色水腫が正しい日本語訳でした。HPの記載も白色水腫と修正する予定です。
leukoedema(白色水腫)は両側の頬粘膜が白くなる病気で、今回の症状は白色水腫の可能性があると言えるでしょう。ただし白色水腫は黒人や白人に多く、喫煙者に多く見られる病気です。一方、日本人には珍しいようです。
頬粘膜が白くなる病気には口腔カンジダ症もありますが、抗真菌薬であるフロリードゲルを塗布しても改善しなかったということから、口腔カンジダ症は否定されます。他に頬粘膜が白色になる感染性の病気はないためご心配には及びません。
直径2mmくらいの白くて丸いできものはフォーダイス顆粒を連想させますが、皮膚にある皮脂腺が誤って口腔粘膜に生じたものであるため、特に治療の必要はありません。