国際図痛学会の分類にcarodynia、すなわち頸部痛という病名がありました。頸動脈の圧痛を伴う頸部痛、顔面痛、頭痛を主症状とする病気です。多くは片側性で、頸動脈の形態異常や周囲組織の炎症像が見られるものもあります。 原因は不明で、自律神経の機能不全やウイルス説、片頭痛由来、動脈硬化などの説があります。この症例では動脈硬化が見られたため、スタチン製剤(ピタバスタチン)が投与され、4か月後に痛みが消失しました。