食いしばり・歯ぎしりは上下の歯が強く接触した状態をいい、幼児から高齢者まで幅広い年代の男女に見られ、歯の当たり方によってクレンチング、グラインディング、タッピングの3種類に分けることができます。
- クレンチング … 歯を強く噛みしめること
- グラインディング … 歯をギシギシと横にこすり合わせること
- タッピング … 歯をカチカチと上下にかみ合わせること
食いしばりや歯ぎしりは無意識下で行う場合が多いことから、「食いしばっているのが当たり前の状態」と勘違いされる方が多くいらっしゃいます。特にクレンチングは音がしないため、本人も周囲の家族も認識しにくいものです。
朝起きたとき、「歯を使っていた感覚がある」あるいは「顎がだるくて疲れている」場合や、歯の痛みや舌の違和感などの症状がある場合は、就寝中歯ぎしりをしている可能性が高いと考えられます。時には、自分の歯ぎしりに気づいて夜間に目が覚める場合もあります。
また、食いしばりと歯ぎしりは常に一定のパターンで起こるわけではなく、症状が強くなったり弱くなったりと変化したり、気がつくと治っ ていたという場合もあります。従って、症状が強く出たときに痛みや違和感を自覚して歯科を受診されるケースが多いのですが、我慢して放置しておいても症状 が自然に和らいだり、時にはそのまま治ってしまうケースも見られるのが特徴といえます。