身体の正常な状態として、心火が下降して腎水を温め、腎水は上昇して心火を制御しています。これが心腎交通の状態ですが、この状態が保たれないのが心腎不交です。少陰病で心腎不交となり、体質によって陰液が不足している人は陰虚花王となります。これは虚熱によって心火が亢進している状態であり、心煩が生じます。 このような少陰熱証に用いるのが黄連阿膠湯です。黄連、阿膠、芍薬、黄芩、鶏子黄の5身で構成される黄連阿膠湯は、瀉火滋水して心腎交通させます。