フロイトがエリザベート・フォン・Rという20代前半の未婚女性に対して行った治療が紹介されました。父の庇護下にある男性との恋愛と失恋、父の看病、父の死、姉たちの結婚、母の看病、義兄への想い、姉の死といった物語の中で、エリザベートの下肢痛が生じます。 足の痛みは家族の大黒柱として「自立」すること、家族の不幸に見舞われて呆然と「立つ」ことの象徴として現れているとの解釈です。このように何らかの象徴として精神力動が現れるというのが、とても難しいところです。恣意的な解釈ともいえます。