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口腔内がどろどろに溶け出したような感覚があり、さらに異物が勝手にごろごろ移動する感覚がある

メール相談 2019年05月29日

相談: (53歳 男性)

口腔内(上あご側だけ)が、どろどろに溶け出したような感覚があり、さらに異物が勝手にごろごろ移動する感覚があります。鏡で見たり、手で触れたりしてもなんら異常はありません。阪大歯学部病院でも「気のせいです」と言われました。約6年位まえから、うつ病の治療を受けており、心療内科を受診しており、相談したところ、抗うつ薬と抗不安薬の投与を受けることになりましたが、症状はまったく改善しません。どうしたら良いでしょうか。あるいはどのような薬を処方してもらったらよいでしょうか。よろしくおねがいいたします。

回答:口腔内科 樋口均也

異物が口の中で「ごろごろ移動する感覚」があるということですが、既に診察を受けられた結果、異物は存在しないと確認されたのですね。
このような病気は「口腔セネストパチー」とよばれ、感覚の異常により起こるものです。また、うつ病や統合失調症にかかると発症率が高くなる一方、このような精神疾患が見られないまま、セネストパチーのみが出現するケースもあります。
治療法は、主として抗うつ薬と抗けいれん薬を中心とした、薬物療法が中心となります。統合失調症がある場合は抗精神病薬、不眠症や不安障害がある場合は睡眠導入薬や抗不安薬が併用されます。現在、症状の改善が見られないということから、薬の増量や追加が必要であると推測します。

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