手足や内臓など身体のどこか(末梢)で生じた痛みは、脊髄などを通って最終的に脳に伝わり痛みとして感じます。脳に伝わった痛みに対し、脳が脊髄後角で痛みを伝える働きを鈍くする働きを下降抑制系といいます。痛みが伝わる経路をもう少し詳しくまとめてみます。
① 痛みの原因となるできごと
刺す、切る、捻る、挟む、圧迫する、打つ、引っ掻く
寒、熱
発痛物質
筋緊張
内臓痛(圧迫、収縮、拡張、閉塞、虚血)
②痛み刺激の発生
③起動電位の発生
④活動電位の発生
⑤1次ニューロンを上行
⑥脊髄後角でシナップス伝達
⑦2次ニューロンで活動電位が発生し、脊髄を上行
⑧視床を経由して大脳皮質体性感覚野に入り、痛みを感知します。
視床から脳幹を経由し、大脳辺縁系に入ると不快感が発生します。
視床から視床下部を通り大脳辺縁系に入る経路もあります。