ひぐち歯科、口腔外科・口腔内科メディカルインフォメーション |

電話:072-646-8445

口腔顔面痛(痛みに関する理論) ペイン・マトリックス

論文・記事 2019年08月24日

脳内にはさまざまな部位に痛みを感じる仕組みがあり、これらを総称して「ペイン・マトリックス」といいます。ペイン・マトリックスの概念は仮説の段階で、その部位も明確に規定されておれず、痛みだけに特化したペイン・マトリックス自体が存在するのかどうかも議論が分かれています。メルザックが提唱したペイン・マトリックスは以下のようなものです。
口腔顔面の痛みは三叉神経節を経由して視床で内則系と外側系に分かれます。内側系は視床の内則核群を通り、大脳辺縁系、扁桃体・前帯状回・海馬に辿り着きます。外側系は視床の後内腹側核群を通り、大脳皮質感覚野に辿り着きます。「痛みの3要素」のうち、情動と認知に関するものは内側系、弁別に関する機能は外側系が担うと考えられています。
Melzack, Ronald. “Pain and the neuromatrix in the brain.” Journal of dental education 65.12 (2001): 1378-1382.

ページの一番上へ