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漢方薬を使う病気⑧

病気 2019年11月22日

鬱と欝
うつを表す漢字に鬱と欝があります。日本語ではどちらも同じ意味ですが、中国では区別があるのではないかと邵輝先生に尋ねてみました。やはり違いがあるそうです。
鬱は気の停滞を表す場合に、欝は血の停滞を表す場合に用いるそうです。従って「ゆううつ」の場合は憂鬱が正解で、「うっけつ」の場合は欝血が正解となります。
因みに現代の中国では郁の文字を用います。
うつ病
1. 憂鬱傷神型
頭がボーとして正しい判断ができず、動悸、息切れといった症状があります。悪化するとイライラしてじっとしていられなくなり、幻覚が生じます。治則は養心安神で、甘麦大棗湯を用います。
2. 心脾両虚型
心(こころ)を苦しめると心(しん)を傷め、思慮過度となると脾を傷めます。症状として猜疑心、動悸、寝つきの悪さ、物忘れ、顔の艶の悪さ、食欲不振が生じます。治則は健脾養心、益気補血で、帰脾湯を用います。
3. 気滞痰鬱型
気分的にリラックスできずイライラし、肝気鬱結の状態になっています。治則は化痰理気で、化痰とは痰を湿に戻し、さらに津液にまで戻してしまうことです。方剤は竹茹温胆湯を用います。

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