単純ヘルペスウイルスI型の感染により、口唇周囲に紅暈を伴った糜爛が生じます。中医学では体表の感染防御機構が機能していない状態である衛陽不固の場合に、「風湿熱の邪」が侵入したととらえます。
単純ヘルペスウイルスI型は三叉神経節に潜伏感染し、免疫機能が低下すると口唇ヘルペスが再発します。中医学では「伏湿熱の邪」が症状につながると考えます。
ウイルスの影響で口唇周囲の陽明系が阻帯し、違和感や疼痛が生じます。その後、化熱して脾胃湿熱が生じ、紅暈を伴う水泡が形成されます。熱毒のために水疱が自壊し、糜爛が生じます。その後、瘀血となって痂皮化し、日が経てば治癒します。