富山大学、自治医科大学、福島県立医科大学、東海大学、千葉大学、北里大学はいずれも漢方の教育や診療に力を入れている大学です。漢方の四診や方剤選択は治療者によってばらつきが大きく、「暗黙知」の領域であり、規格化することは困難です。
これらの6大学が共同して暗黙知を形式知にしようと試みています。漢方方剤は294種が認可されていますが、八綱弁証、気血水、六病位を代表する方剤として31方剤を選択しています。問診事項や舌診、脈診、腹診の項目も定められています。
口に関する問診事項は、「口の中が乾く」「口が苦い」「生唾が出る」「味覚異常」「口内炎ができやすい」の5項目です。舌診の項目は、「舌の乾湿」「舌体色」「大きさ」「歯痕」「裂紋」「瘀点・瘀斑」「紅点」「舌下の静脈怒張」「舌苔の有無・厚薄」「舌苔色」で、これらは全て私が日常的に調べている項目です。