むし歯治療の原則は虫歯(う蝕)になった歯質を削り取り、生じた穴(歯質欠損)にレジンや金属、セラミックを充填し元の形に修復することです。ただし、小さなお子様や発達障害のあるお子様、心身に障害がある方は、通常のむし歯治療が難しい側面があります。また、高齢者にできやすい根面カリエスは何度削っても次々と再発するため、むし歯治療が間に合わないのが実情です。
このように治療困難なむし歯に対しては、削って詰める通常の虫歯治療とは別の視点による対処が必要となります。日本歯科保存学会やアメリカ歯科医師会の治療ガイドラインでは、サホライド塗布を推奨しています。サホライドをむし歯の表面に塗布するとむし歯菌が殺菌され、むし歯の進行がストップするのです。