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下唇粘膜の開口部形質細胞症

学会・研究会 2021年01月22日

リンパ球は血液中やリンパ組織に分布し、その中のBリンパ球は抗体を産生します。Bリンパ球が成熟すると形質細胞へ変化し、リンパ組織から細菌感染、外傷、アレルギー、自己免疫反応なといった炎症が生じている局所に移動して抗体を産生します。
開口部形質細胞症は口や陰茎、外陰部といった人体開口部粘膜に発赤、びらん、浮腫が生じ、組織学的に形質細胞の浸潤がみられる病気です。慢性的な刺激、内分泌、血圧変動、糖尿病、出血性素因により誘発されると考えられています。
治療法は原因を除去することですが、下唇粘膜に生じたこの症例ではステロイドの内服で改善しました。歯の治療や抜歯、口腔清掃指導なども必要でしょう。

下唇粘膜の開口部形質細胞症

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