開業した時点より口臭治療を開始し、今年で10年目に突入しています。その間に治療を受けられた患者さんの検査結果を集計して発表しました。
糖尿病や貧血などの血液検査とは違って口臭の場合は今のところ正常な範囲がはっきりとは定まっていません。そのため、患者さんにいろいろな検査を受けていただいても、その検査結果がどの程度問題があるのかを説明するのは実は難しいことなのです。
検査結果に異常があるのかどうかをはっきりさせるためには、口臭がない健康な人たちに同じ検査を受けてもらって正常値や正常な範囲を確かめる必要があります。この調査のために、ワンゲルの後輩の学生や医院のスタッフに協力してもらいました。
調査の結果、口臭患者群は健康成人と比較してさまざまな問題があることが明らかとなりました。口臭の強さはもちろん、口臭の元となる揮発性硫黄化合物を作り出す嫌気性細菌の活動も活発になっていました。唾液の性質も悪くなっていました。