相談1: (50歳 女性)
12年前に右上6・7番抜歯しその後部分入れ歯を使っていて、その頃から時々上顎と頬の周囲に痛みがあり、そのたびに受診し、嚙み合わせ等調整してたのですが、口腔内の違和感が強く、インプラント治療に切替え、5番を抜歯したら、その痛みは気にならなくなっていたのですが、サイナリフトをし、インプラントの手術をしました。
痛みは右頬~側頭部耳のすぐ後ろにズーンとした感じがあったりなかったりの状態だったのですが、事情があり、手術して2ヶ月後くらいで病院を変えました。そこの先生は普通より深く入ってると言われました。先日アパットメントを装着しようとした時から、痛みが右上顎~頬、こめかみ後頭部にとズーンとした感じ、締め付け頭痛とあり、翌日から上顎は触れなければ、そこは痛みはないです。
これからインプラントが入れられるのか、心配です。今後どうしたらいいのでしょうか?
上手く説明できず、分かりにくくてすみません。
回答1:口腔内科 樋口均也
右上顎からの頬の痛み、右上6、7番の抜歯が12年前とのことですが、その頃から問題が解消されずに残っているようです。歯に原因がある場合は、右上6、7番目の抜歯やその後の右上5番の抜歯で問題は解消したことでしょう。抜歯後も痛みが続いていることから、歯が問題ではなかったと推察します。
顎の骨や上顎洞に問題があると痛みが生じますが、抜歯やインプラント埋入手術の際にエックス線検査で確認されていることでしょう。
では何が痛みを引き起こしているのか、顎から頬、こめかみなどが締め付けられるように痛むということから筋・筋膜性疼痛が疑われます。つまり歯やインプラント、顎の問題ではなく、筋肉の問題だということです。
他の可能性として神経障害性疼痛、身体症状症、うつ病、本態性疼痛が考えられます。
いずれもインプラントとの関係性は認められないので、予定通り治療を進めていくことをお勧めします。
相談2: (50歳 女性)
お忙しい中、さっそくお答え頂いてありがとうございました。右上のインプラントのアパット面と装着部位に下の歯があたると痛みが増し、右の鼻から黄色の鼻汁の塊と一緒に血が出ました(1回)その後は、朝1回だけ色の付いた鼻汁がでました(1回)。再度受診し、抗生剤とロキソニンを1週間分頂き、服用しています。
上顎部には痛みはあったりなかったりします。右頬からこめかみに腫れぼったい感じとズーンとしたひきつった感じはとれませんズーンとした痛みが、1日中強弱はあるのですが続いています。ひどいときは後頭部まで、両側のこめかみにと痛む時があります。
耳鼻科(頭頚部外科)に受診した際に、相談しました。CTを撮って頂き、インプラント挿入部分の炎症はなさそうですが、炎症止めの点滴をしてもらいました。その時は良いような感じですが、また夕方には、じわっと痛みが出ています。平行して治療をと言われました。
もし、お話されていた病気なら、どの科に相談したら、良いでしょうか?
回答2:口腔内科 樋口均也
黄色鼻汁や出血、上顎から頬部にかけての腫れといった症状は上顎洞炎を疑わせるものですが、耳鼻咽喉科での診察で上顎洞炎ではないと確認されたのですね。
筋、筋膜性疼痛や神経障害性疼痛である場合は口腔外科、ペインクリニック、心療内科の受診をお勧めします。対応が難しい場合は、該当する医療機関を紹介してくれるはずです。
謝辞 相談3: (50歳 女性)
先日耳鼻科で点滴をして頂いてから、痛みがぐっと減りました。上顎の一番奥から頬粘膜に違和感腫れぼったい感じはやや残っています。頬~こめかみにかけて、少し強めにさすると痛みます。口を閉じると頬に痛みが少しあります。少し耳鼻科と平行して治療し、様子を見ていこうかと思ってます。
痛みが長引く時には、筋、筋膜性疼痛等もあるか、相談していこうと思います。樋口先生には、一番不安な時に丁寧に説明して頂き、感謝しています。またご相談させていただくかもしれませんので、その時はよろしくお願いします。