歯が黒くなって穴が開いた経験をお持ちの方は少なくないと思います。この穴は虫歯でできた穴です。実は虫歯で穴が開くのはかなり進行してきてからのことだとご存知でしたか。
虫歯は虫歯菌が産生する酸でカルシウムやリン酸といった歯の成分が溶け出すことから始まります。初期の虫歯ではこのように歯の内部構造が少し変化して歯がスカスカするだけで、穴が開くことはまだありません。虫歯が進行すると歯の表面直下の部分に穴が開きますが、表面構造は保たれたままなので、この時点では穴は見えません。さらに虫歯が進行すると穴が拡大し、表面に残った薄い歯質が崩壊して初めて表面に穴が見えるようになります。